緑茶

【玉露】福岡県のブランド緑茶『八女茶(やめちゃ)』の特徴を解説【かぶせ茶】

皆さんは福岡県のブランド緑茶「八女茶(やめちゃ)」をご存知でしょうか。

八女茶は、福岡県八女市とその周辺地域で生産されているブランド緑茶です。

ぺんりる
ぺんりる
”八女(やめ)”は福岡県の地名なんだね

最近では「マツコの知らない世界」でも紹介された八女茶ですが、今回は八女茶の味や特徴について詳しく解説します。

この記事は、次のような疑問を解決したい人に向けた記事になっています。

  1. 八女茶って聞いたことないけど、どんなお茶なの?
  2. 八女茶の味や特徴、値段ってどれぐらい?

お茶の有名な産地として、静岡県(静岡茶)や京都府(宇治茶)などが知られていますが、実は九州も日本でのお茶の生産量第2位になるほどの生産量を誇っています。

ぺんりる
ぺんりる
九州はお茶をたくさん作ってるんだね!

今回はそんな九州のお茶、「八女茶(やめちゃ)」をご紹介していきます。

ちなみに、八女茶以外のブランド緑茶も知りたいという方には、こちらの記事もおすすめです。

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八女茶とは

八女茶の歴史

お茶の文化は、奈良・平安時代に仏教修行の僧侶たちによって中国から伝わってきました。

その後、鎌倉時代に全国で茶葉の生産が始まり、八女地方でお茶が作られ始めたのは室町時代(1420年代)といわれています。

ぺんりる
ぺんりる
八女では昔からお茶が作られていたんだね

当時の八女茶は、現在主流となっている茶葉を蒸して作る製法ではなく、火にかけた釜で炒って作る「釜炒り製法」で作られていました。

また、お茶そのものも贅沢品のため、一部の上流階級や特権階級の人たちしか飲めませんでした。

ぺんりる
ぺんりる
お茶は昔は贅沢品だったんだよ

江戸時代に入ると、茶葉の生産量が徐々に増え、お茶は一般庶民にも楽しまれるようになります。

「日常飯事」という言葉に代表されるように、お茶を飲むことが当たり前となっていきます。

ぺんりる
ぺんりる
日常茶飯事の”茶”にはそんな意味があったんだね

その後、大正時代に入ると伝統的な釜炒り製法から、茶葉を蒸して作る「蒸し製法」へと作り方を変え八女茶ブランドを確立しました。

八女茶の特徴

高級なお茶として知られている八女茶は、特に「玉露」の質の高さが有名です。

八女での玉露の生産量は京都に次ぐ第2位で、全国のお茶がその味を競う全国茶品評会で10年連続農林水産大臣賞も受賞しています。

ぺんりる
ぺんりる
八女茶の玉露はスゴいんだね!

昔から八女地方は、お茶の栽培をするのに理想的な条件がそろっている地域とされてきました。

というのも、八女地方は筑後川と矢部川から運ばれた土砂(腐葉土)が蓄積した土地で、豊かな土から栽培される茶葉には甘さと旨味が凝縮しています。

ぺんりる
ぺんりる
八女茶は栄養豊富な土から作られている

また八女で栽培される玉露は、日光を遮る遮光栽培手作業で収穫する手摘みのため、とても手間がかかります。

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八女茶の味

福岡県を代表する高級玉露である八女茶の玉露は、とろりとした甘みと豊かなコクが特徴的な味です。

八女地方は、日中の気温が高く夜間は冷え込むといった1日の寒暖差が大きい気候のため、茶葉に甘みが凝縮しやすくなっています。

ぺんりる
ぺんりる
植物にはツラい気候だね

また、甘みの強さが緑茶特有の渋みや苦さを隠してくれるので、緑茶の渋みが苦手な人でも飲みやすい味です。

八女茶の水色は、クリアで透き通るような緑色をしており、玉露のもつ香りの高さも特徴です。

八女茶の値段

高級茶である八女茶は、一般的な緑茶と比べるとお値段もやや高めです。

また八女茶は、お茶の平均単価が日本一としても知られています。

八女茶の平均単価が高い理由は、八女で生産されるお茶のなかでも特に高級玉露(本玉露)が多くを占めていて、高級玉露の生産量は日本一(約45%)です。

ぺんりる
ぺんりる
平均単価が高いのは「玉露」をたくさん作っているからなんだね

八女の高級玉露は、全国茶品評会でも農林水産大臣賞を受賞するなどの高い評価を受けていて、その値段と高級さから贈答品としても好まれています。

八女茶の高級玉露はなかなか手が出しにくいですが、煎茶や抹茶などはお手頃な価格なので、まずは煎茶から試してみると良いと思います。

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八女茶の美味しい入れ方

八女茶に限らずですが、緑茶を水道水で入れるときはカルキ抜きが特に重要です。

まずは水道水を5分ほど沸騰させてカルキを抜きましょう。

【玉露の入れ方】

  1. 茶葉(一人前約3g)を急須に入れる
  2. 60℃程度に冷ましたお湯を急須に注ぐ
  3. 3分程度蒸らした後、茶碗に注ぐ

【煎茶の入れ方】

  1. 茶葉(一人前約3g)を急須に入れる
  2. 70〜80℃程度のお湯を急須に注ぐ
  3. 1〜2分程度蒸らした後、茶碗に注ぐ

「玉露」と「煎茶」で入れ方がそれぞれ異なりますのでお気をつけください。

玉露はぬるま湯で長く蒸らし煎茶は熱めのお湯で軽く蒸らすのがポイントです。

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まとめ

最後に、八女茶のポイントをまとめます。

要点まとめ

八女茶は高級玉露で有名
八女茶の高級玉露は、お茶の品評会でも数多くの賞を受賞している

八女茶は甘みが強いお茶
八女茶は豊かな甘みが特徴の味、緑茶の渋みが苦手な人にも飲みやすい

八女茶の値段は平均単価日本一
高級玉露の生産量日本一なので平均単価は高いが、煎茶や抹茶は手ごろな値段で楽しめる

最後までお読みいただきありがとうございました!

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