お茶のあれこれ

お茶漬けは江戸時代のファーストフード!お茶漬けの歴史を解説【お茶漬けの素】

茶碗にもられた白米にお茶漬けの素を振りかけ、お湯をかけてささっと食べる。

その美味しさと手軽さから私たちの生活に深く浸透しているお茶漬けですが、そのルーツはなんと江戸時代にまで遡ります。

なぜ江戸時代にお茶漬けが流行したのか、それは緑茶の歴史と密接に関係しています。

【この記事はこんな人向け】

  1. お茶漬けの歴史を知りたい
  2. なぜお茶漬けが日本人に流行したのか教えてほしい

一口にお茶漬けといっても、熱い緑茶や出汁をかける一般的なものから、冷やした麦茶をかける冷やし茶漬けまで多種多様な食べ方があります。

今回の記事では、そんなさまざまな食べ方で私たちの生活に根付いているお茶漬けの歴史を解説します。

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お茶漬けとは

お茶漬けの歴史

ここでとある川柳を紹介します。

遣唐使 後は茶漬けを くいたがり

訳:遣唐使は、(毎日中華料理が続くので)後でお茶づけを食べたがっている

(出典:誹風柳多留(はいふうやなぎだる)

この川柳によれば、お茶漬けは遣唐使を派遣していた奈良・平安時代から存在していたことになりますが、そのようなことはありません。

遣唐使の時代のお茶は、僧侶や一部の上流階級の人しか飲めない高級品だったので、庶民がお茶漬けにして楽しむことはできませんでした。

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こちらの川柳が詠まれたのは江戸時代、このころになるとお茶は一般庶民も楽しめる飲み物になり、お茶漬けも庶民の食べ物として定着しました。

お茶漬けにのせる具

江戸時代の中期ごろになると、お茶漬けのうえに具をのせて食べるのが流行しました。

ご飯の副菜として庶民の間に定着していた漬物や梅干しなどに始まり、高級なお茶漬けではタラコやマグロのお刺身をのせるなど、その姿は多種多様でした。

ぺんりる
ぺんりる
食べる人の好みによって様々だったんだね

また名古屋の名物である「ひつまぶし」は、今でこそお茶漬けで食べるのが一般的ですが、当初は細かく切ったうなぎとご飯をまぜた(まぶす)ものとして提供されていました。

その後、試験的にお茶漬けにして提供してみたところ大変評判が良かったため、現在ではひつまぶしをお茶漬けにして食べるのが定着しています。

1杯 190,000円のお茶漬け

お茶漬けは江戸時代の庶民のファーストフードとして大流行しました。

その人気は、江戸の町にお茶づけをメインに扱った料理屋「茶漬屋」が誕生したことからも伺えます。

ぺんりる
ぺんりる
お茶漬けはまさにファーストフードだったんだね

そんな安さと美味しさで人気を博したお茶漬けですが、江戸の高級料亭である「八百善(やおぜん)」では1杯1両二分(現在の価値で約190,000円)という超高級お茶漬けも登場します。

これだけ高額になった理由は、お茶に合う水を飛脚に半日かけて運ばせたためといわれていますが、お茶漬けは庶民から上流階級の人まで広く楽しめる料理として認知されていきました。

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お茶漬けが流行ったのはブラック労働が原因

江戸時代にお茶漬けが流行した理由として、緑茶が一般庶民も飲めるようになったことの他に、江戸時代の使用人の労働状況が挙げられます。

お茶漬けの始まりは、当時商家に奉公していた使用人(奉公人)たちが、仕事の合間に速やかに食事を済ませるための方法だったといわれています。

労働基準法などが無い当時の使用人たちは、1日のほとんどを労働時間に当てられていて、食事を摂る時間も満足にありませんでした。

ぺんりる
ぺんりる
江戸時代の労働環境は過酷だったんだね

そのため、一気に食べることができるお茶漬けという食事習慣は、食事を迅速に済まさなければならない奉公人たちに広まっていきました。

またお茶漬けにのせる具として知られている漬物は、奉公人たちにとって自由に食べられる唯一の副菜であったことから、お茶漬けに漬物をのせるのが一般化したともいわれています。

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インスタントお茶漬けの誕生

それまで白米に緑茶をかけて食べるものだったお茶漬けが、昭和の時代になると一変します。

1952年(昭和27年)永谷園よりインスタント茶漬け(お茶漬けの素)が発売されます。

インスタント茶漬けは、乾燥させた具(かやく)と茶(抹茶)や出し汁の粉末を小袋にパッケージングしたもので、これをご飯にのせてお湯をかけるだけでお茶漬けができるという画期的な商品でした。

ぺんりる
ぺんりる
インスタントの登場でより手軽に食べられるようになったよ

これまでの緑茶をかけるお茶漬けは塩味がないため、別におかずを用意する必要がありましたが、インスタントでは最初から塩味が効いているので手軽にお茶漬けを楽しむことができます。

現在では、スーパーやコンビニでの定番商品となっているほか、具をフリーズドライにした高級お茶漬けなど幅広く販売されています。

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お茶漬けに合うお茶

お茶漬けに使うお茶は、一緒に食べるおかず(具)によってさまざまな組み合わせがあります。

さっぱり系(梅干し・漬物・鮭など)

梅干しや漬物などのさっぱりした具には、ほうじ茶・玄米茶が合います。

さっぱり系の具材は、具そのものの主張が控えめなのでほうじ茶や玄米茶のように香ばしい香りのお茶との相性が良いです。

お茶を入れたあとの茶葉や玄米を、お茶漬けにトッピングしても美味しいです。

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こってり系(天ぷら・うなぎなど)

こってり系の具材をお茶漬けにする場合は、煎茶や玉露との相性が良いです。

煎茶や玉露はお茶特有の味や香りが強いので、こってり系の具材の主張にも負けません。

ぺんりる
ぺんりる
煎茶や玉露はお茶の味が強いんだね

昨晩のおかずや揚げ物が残っていたら、贅沢なお茶漬けとして楽しむのもアリです。

また煎茶や玉露はお刺身とも合うので、余ったお刺身をご飯にのせてお茶をかけて食べても美味しいです。

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まとめ

最後に、お茶漬けのポイントをまとめます。

要点まとめ

お茶漬けの始まりは江戸時代
それまで高価だったお茶が庶民も楽しめるようになりお茶漬けが広まった

江戸時代の労働環境にお茶漬けは重宝されていた
当時の使用人は素早く食事を摂らなければならなかったため、すぐに食べられるお茶漬けは重宝されていた

のせる具によって合うお茶が異なる
お茶漬けにのせる具によって、かけるお茶を変える(煎茶・玄米茶など)とよりお茶漬けの世界を楽しめる

最後までお読みいただきありがとうございました!

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