お茶のあれこれ

【緑茶】お茶好きが勧めるおすすめの急須5選【陶器】

お茶を入れる時に使う「急須」ですが、形や素材、サイズなど様々な種類があります。

特に、初めて急須を買う方は、いったいどれを選んだらいいのか悩んでしまうと思います。

ぺんりる
ぺんりる
どの急須を選んだらいいのか分からないよ〜

そこで今回の記事では、急須を選ぶ際のポイントと、おすすめの急須について解説していきます。

急須選びで悩まれている方の助けになれば嬉しいです。

どの「緑茶」を買おうか悩まれている方にはこちらの記事もおすすめ!

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そもそも急須とは

急須」が日本に伝わったのは、今から1400年以上前の遣唐使の時代まで遡ります。

当時の中国では、急須の形をした容器がお酒の燗(かん)として使われていて、それを日本に持ち帰ったのが急須の始まりといわれています。

ぺんりる
ぺんりる
急須はお酒の入れ物として使われていたんだね

その後、平安時代になるとお茶の文化が中国から伝わってきます。

しかし、その頃のお茶は上流階級の貴族や僧侶たちが薬のようにして飲むのが主流であり、大変貴重なものでした。

そこから更に時を経て、鎌倉時代(1200年代)に入ると各地で茶畑が作られ、安土桃山時代には有名な千利休(せんのりきゅう)によって茶道が日本中に広まりました。

そして江戸時代になると、庶民もお茶を口にする機会が増え、現代と同じように急須を使ってお茶を淹れる文化が定着しました。

ぺんりる
ぺんりる
江戸時代には、みんなが急須でお茶を楽しんでいたんだね!
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素材ごとの急須の特徴

一般的に急須に使われる素材は、陶器磁器のものが主流です。

また最近では、落としても割れない急須として樹脂製の急須も人気が高まっています。

陶器の急須

陶器は土ものとも呼ばれ、土である陶土(粘土)を焼成して作ります。

陶器の急須は材料が粘土なので、表面の素地が荒く、味や成分が染み込みやすい特徴があります。

そのため陶器の急須で入れたお茶は、過度な苦味や渋みが急須に吸収され、まろやかなお茶になります。

陶器の急須は、苦味や渋みが強い日本茶(緑茶)と相性が良い急須です。

ぺんりる
ぺんりる
陶器は日本茶と相性が良いんだね!

また、陶器の急須を洗うときは、洗剤を使わずに水ですすぐのをおすすめします。

こうすることで、陶器に染み込んだ成分が次に入れる緑茶に溶け出し、よりまろやかで深みのある緑茶を楽しむことができます。

陶器の急須と相性の良いお茶が気になる方は、こちらの記事をご覧ください。

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磁器の急須

陶器の原料が土なのに対して、磁器の原料は岩石(陶石)です。

磁器の急須は、砕いた陶石を焼成して作るので石ものとも呼ばれています。

砕いた石を粉状にするため、磁器の素地は細かくツルツルとしています。

また、焼成する温度も1,300℃と大変高温なので、表面がしっかりと焼きしめられているのも磁器の特徴です。

ぺんりる
ぺんりる
旅先の旅館で見る急須も磁器が多いよね

磁器の急須は組織が細かく、お茶の本来の香りや成分が急須に吸収されにくい性質を持っています。

そのため、磁器の急須は日本茶だけではなく、紅茶ハーブティーといった香りが重要なお茶を楽しむこともできるオールマイティーな急須です。

磁器の特徴である、香り豊かな日本茶を楽しみたい方にはこちらの記事もおすすめ!

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樹脂製の急須

小さい子がいるから、割れやすい陶器や磁器の急須はちょっと・・・」という方には、樹脂製の急須がおすすめです。

ポリエステル樹脂やポリカーボネイトでできている急須は、落としても割れないため日常使いしやすい急須です。

また、食洗機に対応している急須が多いのも便利で良いですね。

樹脂製の急須は磁器と同じで表面がツルツルしていて、お茶の香りや成分が吸収されにくいので、緑茶以外の紅茶ハーブティーにも使うことができます。

透明な樹脂の急須は、急須の中のお茶の色が見えるためとても綺麗でお洒落です。

透明な急須には、色鮮やかな「ルイボスティー」もおすすめです。

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おすすめの急須5選

常滑焼 無地深蒸急須(陶器)

陶器を代表する焼き物といえば、「常滑焼(とこなめやき)」です。

常滑焼は、愛知県常滑市で古くから作られている焼き物で、古くは平安時代から壺や山皿などが焼かれていました。

朱色をイメージする人が多い常滑焼ですが、この色は原料の土に含まれている鉄分が赤く発色することによって生まれます。

ぺんりる
ぺんりる
急須をイメージする時って大体常滑焼かも

常滑の土は耐久性に優れていて、水を吸いにくいため、まさに急須に適した土となっています。

元より陶器の急須にはお茶の味をまろやかにする特徴がありますが、常滑焼の土には鉄分が多く含まれているためお茶に含まれるタンニンと反応し、よりまろやかな味になります。

萩焼 姫萩急須(陶器)

萩焼(はぎやき)」は、山口県萩市一帯で生産されている伝統工芸品です。

萩焼は、1604年に藩主である毛利輝元の命令によって、城下の御用窯で作られたのが始まりとされています。

独特のやわらかい風合い細かいヒビが特徴の萩焼ですが、このヒビは土と釉薬(うわぐすり)の収縮率の違いによって起きる「貫入(かんにゅう)」という現象です。

ぺんりる
ぺんりる
ヒビは急須ごとに違うから同じものは無いんだね

表面のヒビ(貫入)に水分が浸透することで、使い込めば使い込むほど器の色合いが変化し味わい深くなっていくので、この特殊な経年変化は「茶慣れ」や「萩の七化け」と呼ばれ萩焼の醍醐味ともいえます。

急須の経年変化を楽しみたい方には、萩焼の急須がおすすめです。

有田焼 乱れ十草柄(磁器)

佐賀県有田町とその周辺地域で作られる磁器有田焼は有田町の泉山で発見された陶石によって生み出されました。

江戸時代には、有田焼の積み出しを行っていた伊万里港からとって「伊万里焼」や「肥前焼」とも呼ばれていました。

日本国内で初めて作られた磁器である有田焼ですが、その最大の特徴でもある透明感のある白磁に、藍色や赤、金などの鮮やか色で装飾されている器は海外でも人気が高いです。

ぺんりる
ぺんりる
綺麗な装飾が有田焼の特徴なんだね!

有田焼の急須は吸水性が低いので、日本茶本来の繊細や香りや色合いを楽しむにはうってつけです。

また、日本茶以外にも、同じく香りが重要な紅茶やハーブティーも楽しむことができます

お茶の香りを楽しみたい方綺麗な装飾の急須を探されている方には、有田焼の急須が良いでしょう。

萬古焼 優美漆黒(陶磁器)

萬古焼(ばんこやき)」は、原料に葉長石(ペタライト)を使用することで優れた耐熱性を持った陶磁器です。

三重県四日市市を中心に作られている焼き物で、「経済産業大臣指定伝統工芸品」にも指定されています。

萬古焼は、陶器問屋の沼波家(ぬなみけ)が江戸時代に作り始め、後継者不足により一度は途絶えたものの幕末から明治にかけて再興し、現在もその伝統を継承しています。

ぺんりる
ぺんりる
みんなの力で萬古焼は再興したんだね

その耐熱性から土鍋が有名な萬古焼ですが、原料となる土は鉄分も多くお茶の渋みを吸収してくれるので、萬古焼の急須で入れたお茶は角がとれてまろやかな味になるのが特徴です。

また、使い込むことで表面に独特のツヤが出てきますので、経年変化を楽しみたい方にもおすすめです。

煎茶堂 透明急須(樹脂製)

煎茶堂の透明急須は、とても厚いポリエステル樹脂(トライタン)で出来ているので、割れない「堅牢性(けんろうせい)」と高い「耐熱性」が特徴です。

樹脂製で割れないので、小さいお子さんがいるご家庭にも安心して置くことができ、食洗機でそのまま洗うこともできます。

ぺんりる
ぺんりる
食洗機で洗えるのは嬉しいね!

また、耐熱性が高く急須を直接持つことができるので、取手が必要無く収納も省スペースで済みます。

見た目もお洒落でデザイン性も高く、ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンターが主催する「Red Dot Award:Product Design 2018」を受賞しています。

お洒落でコンパクトな急須を探されている方には、おすすめの急須です。


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まとめ

最後に、素材ごとの急須の特徴をまとめます。

陶器の急須
お茶の渋みや苦味を吸収して、お茶の味をまろやかにしてくれる。
日本茶に向いている。

磁器の急須
お茶の成分を吸収しないので、お茶本来の繊細な香りや色合いを楽しむことができる。
日本茶、紅茶、ハーブティーに向いている。

樹脂の急須
樹脂なので耐熱性が高く割れない、食洗機にも対応していて使いやすい。
日本茶、紅茶、ハーブティーに向いている。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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